N O T E S

 バイオリンとしての楽器部分は通常のと同じようにつくられているのがほとんど
 エレクトリック楽器としての発展はギターやベースなどとリンクしているので、ほぼ同じくらいの歴史があるはずですが、他の電気楽器ほど発展しなかったのも事実です。ギターはエレクトリック化による新たな奏法の発見と、それによる新しい音楽のスタイルの発展が、エレクトリックギターを新しい楽器として認められるのを加速しました。その結果、エレクトリックギターとアコースティックギターは全く違う楽器になってしまいました。エレクトリックしか弾いたことがないギタリストさえいることでしょう。バイオリンではそう言うことはまず考えられません。

 バイオリンの奏法があまりにも完成されていたからでしょうか。まだエレクトリックバイオリンが新しい楽器として考えられている、とは言えません。なにより弾いている側がそう言う考えを持ってアプローチしていないですし。「弓で弾く」と言うことが一つのネックになっているのは確かですが、楽器として「エレクトリックバイオリン」が地位を確立できていないのが現状です。それがエレクトリックバイオリンの楽器としての中途半端なつくりを象徴している、といえるでしょう。プレイヤーの人口はバイオリンも決して負けてないと思うんですけどね。
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